あなたは日々の生活を振り返った時、「合理的な行動」をとっているでしょうか?
その問いに対する答えに読者の皆さんは「私は合理的な行動を取ってます」と言う自覚を持つかもしれません。
わざわざ「私は日々、非合理的な行動を取っています!」と言う人はいないでしょう。
しかし、人間は生活する上で意外にも非合理的な行動をしているのです。
今日は私が最近読んだ行動経済学に関する本から得た学びを皆様に紹介したいと思います。
非合理的な行動とは
・ある清掃ボランティアでの話し
今までの人生を振り返ると一度は何かしらのボランティアに参加したことはあると思います。
ここで非合理的な行動にボランティアを例に挙げます。
「毎週土曜の8時より街の清掃ボランティア員、求みます!」
あなたは自分の余暇を世の為、人の為を思いこの清掃ボランティアに参加しました。
眠たい目をこすりながら土曜の朝に早起きして集合場所に向かいます。
「あぁ、本当はもっと寝てたいなー」
「でもやるって決めたし清掃活動に参加しよう!」
複雑な思いが交差する中、集合場所に到着すると何人かのボランティア員とリーダーの山口さんが待っていました。
リーダーの山口さんから清掃活動の内容を簡単に説明されボランティア員一人ひとりにゴミ袋を渡していきます。
他のボランティア員とも雑談を挟みながら街のゴミを拾い集め小一時間ぐらい清掃活動に従事しました。
「やっぱり早起きして清掃活動して良かった!」
あなたそう思いながら最初の集合場所に戻り集めたゴミが入った袋を山口さんに渡しました。
そうすると山口さんから、
「お疲れ様でした!お礼に100円さしあげます。」
このオファーにあなたはどう感じるでしょうか?
「いやいや、私はお金のためにやった訳じゃないので受け取れない!」
「せっかく良い気持ちになったのに急な金銭授与で気分を害した」
「え?私の価値は100円なの!?」
「もう二度とボランティアに行かない」
そうです。
「やったー!100円貰えたー!!」
と普通は喜ばないでしょう。
山口さんの金銭オファーにせっかくのボランティアで得た満足度が台無しな気分になることは目に見えてます。
私たちはふたつの世界に生きている
ボランティアの対価として100円を受け取ることに違和感を覚えたり拒否反応を示すのが大半な結果だと思います。
100円を受け取る
100円を受け取らない
100円を受け取った方が少ないながらも収入になります。
経済的活動と捉えた場合、100円を受け取るのが合理的な行動となります。
では何故、人はボランティアの対価にお金が絡むことに違和感を覚えるのでしょうか?
それは私たち人間は社会規範と市場規範と言う2つの世界に生きているからです。
社会規範はボランティアや人助け、友達や家族からの頼み事や約束事が含まれます。
・重い荷物を運んでほしい
・宿題を手伝ってほしい
・鍋パをやるから何かお酒をもってきてほしい
困っている人を助けたい、役に立ちたいと言う利他主義的な考えです。
そこはお金が絡むことのない優しい世界。
対して市場規範はどうでしょう。
そこは契約を結び履行する。その対価として金銭や何かしらの報酬を得る。
人間が生きていく上で欠かせない労働と報酬です。
・給料
・時給
・価格
・利息
・割引き
・値上げ
社会規範に比べると分かりやすく厳しい世界。
ボランティアの例を振り返ると、
0円より100円の方が魅力的に映るはずです。
あなたはお金の話しが出た瞬間に市場規範を適用した為、市場で自分が稼げる収入に比べて100円では足りないと考えます。
しかし、お金抜きの話しで頼まれると社会規範を適用し無報酬でボランティアをする気になった。
どちらの世界の考えが優位であるかは関係がありません。
私たちは社会規範と市場規範の2つの世界に生きている自覚を持つことが大切ということです。
ちょっとしたプレゼントを渡してみよう
好きな人とデートしご馳走になったので後日プレゼントを渡すとしましょう。
その行為は一見、経済的な活動からするとお金の無駄遣い、はたまた時間の無駄遣いです。(非合理的)
なぜなら、
・相手が本当に何を欲しているか分からない
・買いに行く時間、考える時間がもったいない
それだったらアマギフや現金を直接渡した方が相手が欲しいものを買えるので経済効率は良いでしょう。
それでも人はお礼のお返しに何かプレゼントをするのは私たちが社会規範に生きているからです。
日本にはお中元、お歳暮、バレンタイン、ホワイトデー、クリスマス、誕生日、冠婚葬祭の引き出物といった折々で人に物を贈る(プレゼント)文化が昔からありますよね。
少し多すぎて疲れてしまうと感じてしまうかもしれませんが。
昨今のタイパ、コスパが叫ばれる世の中において社会規範的な行動は一見、合理的でないように映ります。
しかしタイム(時間)とコスト(お金)をかけて選んだプレゼントは社会生活を営む上で一番、パフォーマンスが良いかもしれません。
友達を作ったり、恋人を作ったり、人生を通じて関係を築く手助けになります。
社会規範の視点に立ち合理的な行動を取ってみると色のある世界に見えるでしょう。
人間関係を潤滑にする為に一度、
自分が市場規範、社会規範そのどちらにいるのか振り返ってみると人生がまた豊かになるかもしれません。
プロフィール
山口翔矢
ジム経営、ボディビルダー、トレーナー、モデル。前職のゼネコンを退職しトレーナー業に転職し2022年登戸でセミパーソナルジムを開業。オープンから4ヶ月で会員数100名を突破。各種ボディコンテストで入賞実績。モデル、インフルエンサーとしても活動。連絡はinfo@zeroonegym.com
ゼロワンジム登戸は、少人数制セミパーソナル型トレーニングジム。初心者や女性にも優しい、稲田堤で最も『継続』できる定額通い放題制セミパーソナルジムです。
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